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2005年11月 6日 (日)

小説 上杉鷹山 童門冬二著

採点 ○uesugi  2005.11

財政崩壊で崩壊寸前の米沢藩を養子に入った17歳の鷹山が立て直す実話を小説化したもの。現代の企業改革(リストラ)と重ね合わせて、現代風に書かれている。鷹山の戦いは、しきたりや面子を重んじる保守派重役、上級武士の意識改革と革新派による政治改革であり、まさに現代の企業改革や政治改革と通じるものがある。少数の同士を得てから、危機感を持って、慌てず、着実に改革を実行していく様子には喝采を贈りたくなる。

鷹山の改革の基本概念は、藩は民のためにある、一人一人が改革する意志を持つことが大事、その為には情報公開が重要と民主主義をうたっていることにあり、その先見性には驚かされる。民主主義の指導者を唱える欧米にもそのような概念がなかった時代に、士農工商で身分が固定されていた封建時代の江戸時代に、このような民主主義を考え実践した藩主がいたことには本当に驚いた。

故ケネディ大統領が「上杉鷹山は私の最も尊敬する日本人」と記者会見で言ったそうである(解説から)。多くの記者は鷹山を知らなかったらしいが、私自身も含め、日本人として恥ずかしい限りである。

   660ページの分厚い文庫本であるが、読みやすい文章で、ダイナミックな歴史を描いているので、読みやすい本である。一読をお勧めする。

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