分身 東野圭吾著
「面白かった」が一番の感想。一気に読んでしまった。
東京と北海道に住む全く見ず知らずの綺麗な2人の女性が、出生の秘密探求をほぼ同時に開始した。両親に全く似ていないことから自分には出生の秘密があるのではと調べだす北海道の鞠子。「テレビに出てはダメ」との母親の言いつけを破ったことから人生が狂いだした父親を知らない東京の双葉。やがてお互いが双子以上にそっくりであることを知るところから、加速度的に面白くなる。
核移植、クローン、権力者の横暴、親子愛、そして未も知らずの二人に湧き上がる気持ち・・・そして東京と北海道で交互に進行するスリリングな展開。一気にページが進んだ
著者はクローン羊ドーリーからヒントを得たのだろうか?やっぱり作家はすごい!
豚は人間に似ており、人間の臓器の遺伝子で人間の臓器を豚に作らせ生体移植する話がったが、究極の豚は全て人間の臓器、身体で出来ており、顔だけが豚の「人間豚」だと議論したことがある。幾らなんでも人間と同じであれば、殺して自分に必要な臓器だけを取り出すことは倫理的に出来ないが、顔が豚なら人間じゃないから可能だ・・などと言っていた。分身を読んで思い出した。怖い話である。
倫理では、知恵としての科学(R.H.ブラウン著、吉田夏彦訳)、技術と人間の倫理(加藤尚武著)が面白かった。 近年技術者の倫理感が欠落している。姉歯問題が典型だ。 技術を学ぶ人にはこの本を是非お勧めしたい。
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