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2005年12月11日 (日)

冤罪 藤沢周平著

私の評価 △  2005年12月読書enzai

下級武家の日常と人情を描いた作品集。作品としては面白いが、個人的に短編は好きでないので△。

いつの時代でも男と女の関係、出世と金、人間関係は同じである。それに命を懸ける下級武士。必死で生きる世界が面白い。

証拠人 若い時の武功を基に任官試験を受けるが、その武功の証人を求められる。その捜索過程で自分の現状を悟り、新しい人生を見つける。人生のピークを超えた私の人生と重ね、ハッピーエンドが嬉しかった。

唆す 一揆を唆した罪で追放された武士と妻の関係が面白い。夫のふがいなさに不満を持ちながらも、最後は夫にかける妻。現代に通じるものがある。

塩田伝五郎置文 憧れの女性の為に人生を生きた男の物語。命を懸けて女を守るが、全くの片想い。自己満足の世界だが、残された者たちは・・・

密夫の顔 江戸から戻ると妻が身ごもっていた。妻を叱責し犯人探しをする主人公。でも最後は夫婦だった。

夜の城 記憶喪失の男と妻、記憶が戻り陰謀の世界がよみがえり、陰謀と夫婦愛が交錯する。

臍曲がり新佐 これが一番面白かった。ややコメディタッチだが、新佐の生き様、信念がすばらしい。力がないとこのようには生きられないが、どんな状態になっても生きる自信があれば、現代でもこのような信念を通せるのだろうか?

一顆の瓜 出世と子供の教育問題で頻発する夫婦喧嘩と藩騒動に巻き込まれる主人公。騒動中は喧嘩も収まるが、騒動で活躍した後は・・・ 剣か教育か? 現代にも通じる問題だ

十四人目の男 家族愛と親友との友情。重い約束と結束が人生を縛る。約束が約束でない現代、命をかける武家の世界の対比が面白い

冤罪 美しい娘に恋をして、婿養子に入ることを考えていた主人公。 娘の父が「横領」で切腹。冤罪を信じ、捜査を開始し、娘を探す主人公。 最後はハッピーエンドがいい。

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