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2006年3月23日 (木)

夢は荒れ地を 船戸与一著

私の評価 ○ 2006年3月読書

カンボジアを舞台に、日本を捨てクメール人の識字率向上、人身売買撲滅のために必死で動く日本人を描いた小説。

状況設定に若干無理があると思うがハードボイルド小説として完成しており、面白い。分厚い本だが、一気に読み進んだ。

一方、ODAのあり方、大使館のあり方、売春、日本人の嫌な一面が、クメール人、カンボジア人との対比で随所に出ており、社会小説の一面も持っている。

主人公の一人修介が『人間は自分の行為に動機やら理由をはっきりさせたがるのだろうか?行為がもたらす結果になぜ展望を求めたがるのだろう・・・』との問いに、クメール人のサミンが『恵まれてんだよ あんたは 俺にはそんなこと自問する余裕はない』と答えるのが印象的だった。 必死で生きる途上国の人と先進国の人の根本的な差がここに見える。

仕事で中国人と付き合ってもこれは感じた。

豊かになったが、生きがい・目的が見出せない。そのギャップが主人公たちをカンボジアに惹きつけた。

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