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2007年11月11日 (日)

受けてみたフィンランドの教育 実川真由・元子著

私の評価 ◎ 2007年11月読書

真由さんが高校2年の時にAFSのシステムで留学したフィンランドでの体験を、母親の元子さんがそれを引き取り親としての立場からの感想と教育システムの差異などについて記している。
教育や人生のついての両国の考え方の相違などを、体験に基づく実例で示しており面白い。高校生や多くの親達、教育者、政治家にも是非読んで欲しい本だ。

日本でも臨教審が10年ほど前に、教育を議論して『ゆとり教育』なるものと取り入れた。その結果、世界的に見て日本の子供の学力が低下したから、ゆとり教育を見直し、また詰め込み教育の戻ろうなどと議論している。全く場当たりで一貫性のないことだ。

そもそも、教育とは、勉強とは、学校とは何かをきちんと議論しないといけない。愛国心が少ないようだから徳育を増やそうというような矮小化した議論をしているようではどうしようもない。
一人の人間として他者を尊重した社会生活が出来るように、そして生きがいの持てる人生を送れるようなベースを構築できるように支援するのが教育であり、学校であると思う。

本書に書かれているフィンランドの教育を簡単に纏めると

1.良く考え、自分の意見をきちんと言える人材を育てる
 日本のように丸暗記の勉強はさせない。じっくり本や記事を読ませることで知識を得、それから自分がどう考えるかを作文させる。
テストもそうだ。英語であれば、『あなたにとって文化が意味することは何か』とか『コンピュータゲームについてどう思うか』を英語で作文させるのが試験だ。
生物の試験であれば、『あなたが耳について知っていることを全て書きなさい』という具合。
こうすることで、日頃自ら知識を得ること大事さと、自分の考えを纏め発信することを学校で教え込んでいる。

2.学校は知識を教える場
 日本の学校は教育であり、知識を教える場と子供の躾をはじめとする育てる場である。一方、フィンランドの学校は、前者のみ。
したがって、校則もないし、騒ぐ子供、勉強しない子供は教室から出て行ってもらう。当然、勉強について来れない子供は知識が身についていないのだから、小学生でも留年させる。
親もこれが当然と考える。 だから、授業中に子供は集中しているし、塾などもない。

3.先生は尊敬される
 なぜ先生になったかと聞くと、学校の成績が良かったからと答える。給与は必ずしもよくないが、社会の尊敬を集める。『育てる』をやめ『知識を教える』だけであれば、専門家でいることが出来、父母や社会からも尊敬を集めることが出来る。

4.高校を卒業しても直ぐには大学に行かない人が圧倒的
 学校教育の目的は、『自分で納得のいく仕事に就けるようにする為』にあるという。それによって、自分が納得する人生を送るのが目的だろう。
だから、自分の進路が見つからないと留年もへっちゃらだし、高校卒業後にアルバイトで色々な経験をして、自らやりたいことを見つけてから大学で勉強する人が多い。
小学校からこのような教育を受けているから、子供達も焦らないし、じっくり自分の人生を考えて仕事を選んでいる。

この4点だけでも日本の教育との差を実感できると思うが、興味のある方は、本書を読まれるといい。

因みに、このような教育をしているフィンランドの学力を国際比較で見ると下記であり、その成果が分かる(2003年)
          日本    フィンランド
読解力       14位     1位
科学的リテラシー  2位     1位
問題解決力      4位      2位

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さすがに昨日のドライブが効いたのか、今日は朝から疲れ気味。自宅でゴロゴロしてます。この週末は天気が良かったので、皆さんは秋の楽しい一日を過ごされたと思います。

Img_5480

新成羽ダム 湖畔を走っていると、この集落だけが山裾に張り付くように残っていました。

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コメント

そうですね。先生は尊敬されるもの。
我が家も大変でした。嫌いな担任。気の合わない担任。中2.3年生の大切なときでした。
全く尊敬などなく、先生としてより、人として見ていたようです。
ちょっと年上の男の人と思っていたのかもしれません。
知識を教えるプロである。それで充分です。そうすれば、尊敬も生まれてきます。
学校の役員をしていて、おかしな事は、数知れずありました。

光を写す。私はこれができません。
私はやはりアップの写真より、大きな自然の写真が好きなんです。

投稿: hirobou | 2007年11月11日 (日) 22時21分

先生も人として見ると、こちらが年上だったりしますからね。難しいです。

私はマクロの写真が好きですね。妻はマクロよりも広角の方が好きで、hirobouさんと同じです。人それぞれでいいと思います。
どんどんいい写真を撮ってくださいね。

投稿: hirobouさんへ | 2007年11月12日 (月) 18時07分

こんばんは!

理想的な教育ですね。
日本のような、試験も三択とかマークシート
形式の
答案では、実際の理解度がどうなのか、
生徒の個性というものが、掴みにくいでしょうね。

作文、小論と書くことで、考える力も自ずと身につく
のでしょうね。

今日は古宇利島、行って来ました~^^

投稿: エルモリア | 2007年11月12日 (月) 19時44分

エルモリアさん こんばんは

教育は国会の場でよく議論して改革しs手欲しいですね。

古宇利島は手前の大橋まで行って、時間切れで前回行けなかった所です。
天気も良かったし、海も綺麗だったでしょうね。

今日は少し寂しくなっているのでは(^-^)

投稿: エルモリアさんへ | 2007年11月14日 (水) 20時49分

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